神経疾患でも遭遇率の高い症例を多く挙げながら多角的な視点から基礎知識を身につけていきます。第1回では「情報と観察による鑑別診断リストの挙げ方」を、第2回では「一次診療に必要な診断・治療のテクニックと飼い主様との関係構築」を、第3回では「画像診断でできることと診断に必要な情報」を、各分野のスペシャリストをお招きし解説します。様々な神経症状は動画でわかりやすく、診断方法は教科書にはない専門家ならではの手法をこの場限りでお話頂いた全6時間です。神経科に苦手意識のある方や神経科を深く勉強したい方には必見の内容です。
私が神経科の診療の中で最も大事にしているのは、Hands-off検査ともよばれる「観察」、すなわち第1印象とシグナルメント・病歴・病態の過程といった情報です。前者からは病変部位が、後者からは鑑別診断リストを推定することができます。それにより正確な診断に必要な診断的法を選択することができます。
一次診療の現場において神経疾患は難敵です。神経疾患であろうことは認識できても、症状や院内検査だけで確定診断が困難なことも多くあります。今回は一次診療で日常的に遭遇する疾患を例に挙げ、基本に忠実に診断までのプロセスを辿ってみましょう。また、治療開始後に担当医が悩む事案も挙げ、対処法を考えていこうと思います。
画像検査を行えば、全ての疾患が分かると思われている先生は多いと思います。しかし神経疾患の画像診断に関しては、とりあえず画像だけ撮れば疾患が分かるというものではないとうことを、実際の症例と併せて解説します。
1999年に日本獣医畜産大学獣医学部獣医学科を卒業し、2003年日本獣医畜産大学大学院獣医学研究科を修了。日本獣医畜産大学獣医放射線学教室助手および講師を経て、2014年より日本獣医生命科学大学臨床獣医学部門治療学分野准教授を務める。 |
日本獣医生命科学大学を卒業した後、日本獣医生命科学大学大学院獣医学研究科博士課程を修了。その後、所沢アニマルメディカルセンター、桐原犬猫病院での勤務を経て、現在は蔵の街動物医療センター院長を務める。 |
1999年日本獣医畜産大学獣医畜産学部獣医学科卒業。動物病院に勤務した後、日本獣医生命科学大学動物医療センター研修医、株式会社キャミックの勤務を経て、現在は株式会社ORM神経病・読影センターに勤務。画像診断を主に、神経疾患の診断・治療の支援、 MRI・CTの機器操作支援等も担当する。 |