藤野泰人
浦安中央動物病院/大田中央動物病院

1999年に日本獣医畜産大学(現日本獣医生命科学大学)獣医学科を卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程(獣医学専攻) を修了。
2003年より南カリフォルニア大学(USC)医学部病理学研究室にて研究員を務め、2005年より東京大学大学院農学生命科学研究科獣医内科学研究室および東京大学附属動物医療センター内科系診療科の教員に従事する。
2015年4月より浦安中央動物病院、大田中央動物病院、およびCytoVet Adviserの血液･骨髄･細胞診断医を兼務する。

［第1回］　2014年12月11日(木)
貧血の病態鑑別と治療 ／ 鑑別手順、赤血球形態の解釈、再生性貧血の鑑別と治療
［第2回］　2015年01月08日(木)
貧血の病態鑑別と治療 ／ 非再生性貧血の鑑別と治療
［第3回］　2015年02月12日(木)
白血球異常の病態鑑別 ／ 好中球増加症･減少症の病態生理と原因鑑別
［第4回］　2015年03月12日(木)
白血球異常の病態鑑別 ／ 好酸球･単球･リンパ球異常の原因鑑別

----------------------------------------

「とりあえずステロイド投与？」
赤血球や白血球の数的･質的異常は様々な疾患の一徴候として頻繁に遭遇し、しばしば重篤な病態が原因となっていることがあります。血液検査の異常がみられた場合、原因疾患を診断する前に「とりあえずステロイド投与」と考えてしまうことがあるかもしれません。しかし、ちょっと待って下さい！

「解決への“最短コース”」
貧血や白血球異常の根本的解決のためには、原因となっている疾患を明らかにして、その疾患に対する治療を実施することが最短コースであり、的確な診断および適切な治療が必要となります。原因疾患を診断する前にステロイドを投与してしまうと、病態が不明瞭となり、適切な治療ができなくなったり、対応が遅れたりしてしまうことがあります。

「血液異常を診極める！」
本講演では、貧血や白血球異常を呈する患者様が来院しても慌てずに、何をするべきかを即座に判断できるように、主な鑑別疾患と臨床的アプローチを整理して解説します。臨床検査データの解釈法は基本的な講演内容として、さらに血液検査において重要な血液塗抹観察からわかることもビジュアルとして観て頂きたいと思います。

先生方の明日からの診療に本講演内容を役立てて頂き、的確に対応できるようになることを目指しましょう！